格子をはずしてみる

4月7、8はおはりばこ主催の花見、「はなみばこ」まであと10日余りとなり、のんびり企画とはいえその準備もぼちぼちせないかんなあと重い腰を上げた店主は、格子をはずす予行演習をすることにしました。

京町家の最たる特徴である出格子は、
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実は簡単に取り外すことができるのです。

防犯上詳細は避けますが、あんなところをこうしてホイとやると、
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あっというまに格子がこんな風に外れます。
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格子が無くなるだけでなんだか寒々しいファサードに。

で、このガラス戸をガラガラと引いてやると、
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もうそこは家の中になっています。
昔の家って、本当に無駄がないですね。

はなみばこ当日は、こんな風にして格子をはずして、表に床机を出して桜を眺められるようにする予定です。
晴れてくれますように。

格子が柱に接している部分を見ると、
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今は黒く変色してしまった柱の元の色が出てきました。
黒ずんだ赤い色ですね。
これは、紅殻(べんがら)と呼ばれる塗料で、京町家のほとんどはこの紅殻が塗られています。
防腐剤のような役目を果たしているようです。
おはりばこの建物も、昔はこの紅殻が塗られていたのでしょうが、90年の歳月を経て、黒く変色してしまったのでしょう。

ちなみに語源はベンガル。
音、意を両方表すいい当て字を当てたものですね。

格子は、デザインとして非常に美しいものですが、それは機能美たる美しさ。
外からはあんまり中が良く見えませんが、中からは外がよーくみえるんです。
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おはりばこの格子は糸屋格子といって、格子と隙間はほぼ等間隔で、格子の上部が切り取られて適度な光を取り入れられるようになっています。
ほかにも商売に応じて、米屋格子、炭屋格子、麩屋格子、廓(くるわ)格子などがあります。
それぞれ必要な光の量に応じて格子の幅や細かさを調節しているんですね。

廓格子なんて色っぽいじゃないですか。
遊女の顔や様子が見えそうで見えない。

チラリズムとは、斯くあるべし。

祇園祭の屏風祭では、一級クラスの京町家が、軒並み格子を取り外して家の中を公開します。
普段は中身を見せない秘密主義の京都人も、ハレの日に限って自宅の胸襟を広げるわけです。

はなみばこだってハレの日です。
内と外を仕切る結界をとっぱらい、家の中から春を楽しもうじゃありませんか。





プロフィール

おはりばこ店主

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  • おはりばこ店主です。
    花嫁さんや成人式・卒業式、七五三などのハレの髪飾りやかんざしを、京都からお届けします。

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