何故着物を着るのか

あなたは何故着物を着るのですか?

と、いきなり野暮な質問で恐縮ですが、十人いれば十人の答えがある、なかなか興味深い設問かと思います。

お茶やお花などのお稽古事?
日本人の民族衣装だから?
お仕事だから?
ただ、なんとなく?

特に、アンティーク・リサイクルを好んで着る、古着派の皆さん。
洋服感覚で着ている人たちが、着物を着るきっかけって、凄く興味があります。

色々な方にお話を伺ってみると、女性はお洒落から入る方がほとんどのようですね。
いわゆる、着物でお出かけ・・・。
男性の場合、この傾向は少ないと勝手に分析しているのですが、というのも、男性には着飾って友達同士でお出掛け、という習性がないと思うのです。
だから、着物好きの女性の彼氏さんとか、そういう環境で育った、という方が多いのではないでしょうか。

店主の場合は、お出掛け着ではなく、逆に部屋着として着始めました。
忘れもしない、5年前のとある天神さん、1000円の山から探し出した茶色の紬が店主の着物の原点です。
それを部屋着として着始めて5年、気が付きゃ毎日着るようになりました。

ではもう洋服は着ないのか、ということになりますが、そんなことはありません。
たまには洋服も着たくもなりますし、実を言えばまだまだ着物では行きにくい場所なんかもあったりします。
結婚式、山、コンビニ、風呂屋は問題なし、クラブも得意で無いジャンル以外なら大丈夫になりました。

ではどういう場所かというと、これがまた不思議なことに、いわゆる「お出掛けスポット」。

映画館、劇場(行ったこと無いですが)、街中にプライベートで一人、などなど。つまり、目立ってしまう場所や環境に弱いのです。

着物を着ていると、良くも悪くも声を掛けられたり、うんちくされたり、着物を触られたり。
「その他大勢」になりたいとき、これはちょっと厄介です。
しかもこっちは全くの普段着なので、別段目立ってやろうという意図はなく、なのに周りの反応は逆ですので、そのギャップにさいなまれることしばしば。

先日、とある古物業の頑固親父さんに、
「最近若い人たちが着物を着るようになったのはいいことやが、どうも品がない。簡単に言うと粋がってる」
という旨のことを言われました。
この親父さん、決して華美な着こなしを否定しているわけではありません。
それが証拠に、大正時代にはやった大柄の着物、今では大正ロマンなんて呼ばれてある種の憧れがあるが、当時のお年寄り達は眉を顰めて見ていた、いつの時代も変わらんもんや、などと自嘲を込めて話してくれるような方です。

しかし、着物を着る以上現代では絶対について回る先入観。
「着物を着てるんやから~」
「着物を着てるのに~」
といった着物を着る人間に図らずも求められる所作、品格、立ち居振る舞い。
こいつをどう処するかという課題は避けて通れるものではありません。

そこら辺を尊重し、ラインを引いて自分なりに楽しむのか、逆手にとって固定観念をぶち壊しにかかるか、それとも気付かないフリをしてわが道を突き進むか。

この問題を解く大きな鍵は、着物を本当に愛しているかどうか。
好きなもの全般に言えることですが、絶対的な愛の前では、どんな問題も関係なくなります。

冒頭の設問の答え、
「俺が好きなんやから誰がなんと言おうとどこだろうと着物を着る」

そう完全に言い切れるまでもう少しなのかまだまだなのか。
もっともっといろんな人に会い、色んなものを触って教えを請う必要がありそうです。


さて、あなたは何故着物を着るのですか?

コメント

not subject

「着物が好きだからです」

自分もよく何故着物を着るのですか?
って聞かれます。 今日も着物を着ていて聞かれました。
もともと、小さい頃から、弘法さんなどに連れていかれて
古い掛け軸や着物を見ていたのが影響していると思いますが、
何故か、着物が好きなんです。 なぜ好きになったのかを
見つけるために、着物を着ているのかもしれません。。

あと、着物の図柄などは、今の日本人が忘れてしまった
大切なものが、あるような気がします。 
先人達が残してくれたものを見ると、今、日本画を描いている
自分に、すごく刺激になります!!

初めて心の底から着たいと思った服がたまたま着物でした。

今まで、皆が着ているような服ばっかり着ていて、ぶっちゃけあまり服にときめいたりしてませんでした。着物に出会うまでは。
大学に入るから、私が気に入るようなファッションを色々探してた時に豆千代の着物に出会った次第です。
そして古着の着物にのめり込み、そして古着の着物から洋服の古着にも手を出すようになりました。
着物って奥が深いし、コーディネートする時も選択肢が凄くあって凄く迷うし、
着物着るようになって、リアルに昔の日本を感じたり(視点とかその他沢山)。
着物をテーマにレポート書いたり、発表もしたりします。
着物は私のアイデンティティーになってます。「着物を着ないひとみちゃんは、ひとみちゃんじゃないよ」と、友達に言われたこともあります。
着物から色々自分の考えに影響受けたし、世の中の見方も変わっています。

とりあえず、一番好きな服を着ないと女の子は輝かないと思います。
私が一番輝いている時は、やっぱ着物を着ている時だと思います。(照)

にしても、下手な文章だなぁ~。書きたいこと書いたらこうなっちゃった。
お恥ずかしいわ(〃Д〃)

not subject

難しい問いですね・・・いろいろ着るようになった理由というか、キッカケはありますが。結局は、「着たいから。」と。答えになるのかどうか、解らない理由ですね^^;
寒くなってきましたし・・・部屋着にはgoodですよねw不思議なくらい、あったかいwww

先日の京都・・・旅キモノは、荷物の都合上、諦めたのです。また、ゆっくり行くときには、キモノ持って行きたいな~~~と思ってます。
お店、お邪魔しましたよw コッソリ^^v
たくさんの簪に見惚れつつ・・・帯留めを一つ、頂きましたw
また、京都に行くときには、寄らせていただきますwww

not subject

昨日は妹の結婚式でした。でも、着物でいらしてくださった方は2名。東京の結婚式にも幾度となくお呼ばれしましたが、東京の方は新郎新婦のお母様も着物ではなくドレスです。
着物を自分で着られない人も多いし、美容師さんも着付けができない人も多いですよね。関東だけかな?
私は結婚するにあたって着物を5枚買いましたが、お正月ぐらいしか来ていません。
理由は、ひでまさんと同じです。「今日は何かあるんですか?」といろんな人に聞かれるから。。。そして、着こなし云々を薀蓄されると「もー!洋服ならこんな事ないのに何で?」となるから。
いいんです。洋服も和服も、好きな人が好きなように好きなだけ着ればいいんです。信教の自由!!!(ちょっと勢い余る・反省)

not subject

皆さんのコメントを拝読するに、
私も含め、着物着用にあたっての悩みは共通のようですね。
分かってはいても、街中で舐め回すように見られたり、
無言できものや帯に触れられるといい気分はしませんもの。
男性は更に珍しいから、さぞやと思います。
店主の場合はやはり男性に触られたり、薀蓄されるのですか?
同性からの関心は嬉しくも厄介ですよね。
ただ女性の場合、男性からの反応は、
「ほぼ無条件の賞賛」なのでいい気分です。
さてさて険しくて長いこのきもの道を、
楽しんでまいりましょうぞっ。

not subject

着物の柄はタッチが大胆で勢いがありますよね。
洋服は、万人柄。無難路線。
洋服に着物と同じように個性や云々を求めるのは難しいですよね。着物は、例え色無地でも個性的だし、経済的。
早く来い来い。着物ブーム!!
好きなように着て何が悪いの??いいじゃない。個性的で。

日本は個性的だと後ろ指指されますが、欧米では個性的と褒められる。
日本の時計部品は10年しかメーカーは置かないが、海外の名だたる時計メーカーは100年も200年も修理して代々使う。
私は代々愛用しようっていう欧米の考え方、大好きです。

アンティーク・リサイクル派ではありませんが…

理由。
1)きものを着ている年月のほうが永いから。
2)お洋服よりきものの方がたくさんあるから。
3)実家の商売柄。

きものを着てても、べつに奇異な目で見られたことはありません(たぶん)。高校生のころ、雪の日に長靴を履いてきものを着、自転車に乗っているときに従姉妹に道で会い、さすがに後で「あれはちょっと…」といわれましたが。

いずれにしても「きもの着てる!」という感じで周囲に受け止められるのはすっごくいやです。きものでもお洋服でも違和感のない人でありたいと思っております。

not subject

シンプルかつ難しい質問ですね。
なぜ着物を着るのか・・・ふむ。
もちろん”好きだから”。ですけれども、
どんな時に着ているかと思い返してみると
「背筋を伸ばしたい時に着る」かな?物理的・精神的に。

私も目立つのは苦手なので滅多に着物で出かけることはありませんが
背筋のばしてキリッとして出かけたい時には着物きてるかな?

一歩も外出せずに着る確立が一番高いです。
特に気合を入れて勉強したい時に着ますね。
好きな着物きていればテンション上がるし、なにしろ怠けてゴロリと横になってTV見ながらせんべいを頬張る・・・なんて出来ませんから、必然的に背筋伸ばして机にむかえます。
そういえば「着物着てるとゴミ捨て頼みづらい」と
母がぼやいてたことがありましたが・・・。

ともかく、着物を着ると嬉しい気持ちが湧くんです。
なにやら乙女心が反応するのです。
乙女心がある限りきっと着物を着続けると思います。

not subject

けんとさん

「好きだから」、いい答えですね。

私も実家の商売柄、絹糸や糸車に囲まれて暮らしておりましたが、そういう小さくてもインパクトのある遠い記憶も作用しているのかもしれませんね。

数少ない男着物仲間です。
これからもよろしくねん。


hitomi様

なるほど、着物にであってファッションに対する価値観を変えられたと・・・
それは運命の出会いですね。
私は、もともと洋服も古着好きなので、ひょっとしたらその影響も・・・ってこれはこじつけですかね。
着物って、着るだけじゃなくてそれを通して色んなことを教えてくれますよね。ものの見方がかわる、凄く分かります。
これからも楽しく着続けてくださいね。


yoko様

「着たいから」ですか。なるほど。
他の人なら見過ごしてしまうようなきっかけも、すべて自分の物にされてきたのでしょうね。

ところでこっそりご来店くださったとのこと、ありがとうございました。
次お越しになる時はお声掛けくださいよ!


桜島こみかん様

着物姿の方、2名!
少ないですね。せっかくの晴れの日なのに。

薀蓄ですが、気ぃ張ってる時はいいのですが、ほっといて欲しい時は褒められてもしんどい時があります。
好きなときに好きなものを着る、これが一番なのですが、なかなか難しいですよね。


こはる様

女性の場合、特に大変ですね。
なまじ男性より着物人口が多く、また、その割合がセレブなおば様方に多いだけに・・・。お触り被害、お察しいたします。

私の場合、男性の着物人口が少ないだけ合って、大概褒めてくださいます。
今までにあった嫌な経験は二つ。
一つ目は、梅田の百貨店で催事をしていたときのこと。
頑固そうな60くらいのおじ様にいきなり後ろから帯をパン!と叩かれ、挙句に「なんやこの結び方は!」と吐き捨てられました。
弁解の機会すら与えてもらえず・・・
もう一つは外科の医者に掛かったとき、診察室に入るやいなや一言目に「お、ギター侍」、周りの看護婦さん失笑。
ほんとに私が侍だったら切り捨てられてるところです。

こはる様と同じく、女性の場合はほぼ無条件で褒めてくださいます。ありがたいことです。


うみうま様

さすがご商売柄。
生まれた時から着物が当たり前の環境なら、そうなるのでしょうね。
普段着感覚とは、こういうことを言うのでしょうね。

not subject

しらたまさま

お!家着派さん。お仲間ですね。
着物を着ていると所作に不便が多いですが、その分立ち居振る舞いも磨かれるような気がします。
自分の体の範囲が少し広がったような・・・。

確かに、シャキっとかわいらしく着こなしてらっしゃいましたね。
大和撫子な乙女心・・・。大事だと思います、男から見ても。
好きなもに囲まれて生きる、これって何よりも幸せなことですよね。
これからもそんな乙女心、はぐくんでください。

私が着物を着る理由

 こんにちは。
 私は、休日と平日の在宅中は和服で生活している
男性(京都市在住)です。

 出会う人から「何故着物を着るのですか?」と云う質問を
大変良く頂きます。
 面白く思うのは、各々がご自身なりの理由付け
を持っておられることでして、曰く「お茶の先生ですか?」
「踊りをやっておられるのですか?」「矢張り、日本人
(発音:ニッポンジン)ですから」とか、地方に行くと
「流石は京都の人ですね」と云う意味不明なものもあります。
 それらに対して、何故か万人が納得する回答=「好きだから」
、で受け流してきましたが・・・・・。

 声を大にして言いたい「本当の理由」。
それは。裸では外を歩けないからです!

 それにしても、京都市バスと地下鉄が和装客無料サービス
をやった時の和装人口急増振りには、衝撃を受けました。
「お宅ら何処に隠れてたんや?」と思いました。
 あれはあれで、判り易い理由でした。

not subject

203号系統様

「それは。裸では外を歩けないからです!」
や、素晴らしいお答え。
つまり、203号系統様にとってかの設問は、
「あなたは何故服を着ているのですか?」
と同義と。
まさに仰るとおり。

あの和装無料サービスによって、きっかけがあれば着物を着る人たちが炙り出されましたよね。
いい試みだとは思いますが、専用の乗車券のようなものを渡さなければいけないのはちょっと・・・。
ウチのスタッフが、その時期にそうとは知らず着物でバスに乗り、普通にお金を払って降りたらしいです。
なんだかな・・・。

not subject

初めてお邪魔します。

箪笥に着物があったからがきっと始まりだったと思います。
用意してくれた親や、手仕事で成り立つ和服に触れるとありがとうの気持ちが増えてくる感じがまた着ように繋がっているのだと思います。

なんとか一人で着れますが、まだまだ時間がかかります。
お出かけだけならいいのですが、途中で脱いだりする事を想定すると、ちと迷いますね^^;

not subject

着物が大変着心地がよいからというだけで充分だと思います。また、着物で出来上がったのが日本人の体の動かし方だからです。この時代になっても日本人と欧米人の歩き方は明らかに違います。
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プロフィール

おはりばこ店主

  • Author:おはりばこ店主
  • おはりばこ店主です。
    花嫁さんや成人式・卒業式、七五三などのハレの髪飾りやかんざしを、京都からお届けします。

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