煩悩も消えたら消えたできっと困る

髷を大きくとったつぶし島田に丈長を掛け、揃いの鼈甲の櫛笄に、桜の花簪を前挿にして。
流れるような富士額の下にある切れ長の眼、俯きつつも足元に遣られた視線。
紅が引かれた小さな口はわずかに笑みを湛え、傾げた白いうなじには庇の如き髱が架かる。

010501.jpg

白梅柄の着物に、桜柄の帯・襦袢・髪飾りを合わせた粋筋のお姉さんが、まさに今帯揚げを締めんと左手を後ろに回し上半身を捻ったその一瞬を描いた美人画です。

美人画の皆さんって、美術品としては美しくても、ん~なんだかな~というお顔の方が多いのですが、このお姉さんは、伝統的美人画としての特徴を押さえつつも、現代人のセンスに通じるものが感じられます。平たく言うとタイプです。

お姉さんのファッションセンス、飾り過ぎないアクセサリー類、直線的な線で描かれたさっぱりとした柳腰、褄からちらりと見える白足袋、などなど、ディテール一つ一つから見て取れる作者のセンス。
この絵師、なかなかのスケベと見た。


何時の時代の方かは存じませんが、絵師芳彦、一度お目にかかりたかった。
無断でフライヤーに使わせてもらったことを一言詫びたい。


大晦日に鐘を撞いて来たにもかかわらず、今年も煩悩まみれで2008年が始まりました。
今更ですがあけましておめでとうございます。

皆様にとって幸多き一年となりますことを。

コメント

非公開コメント

プロフィール

おはりばこ店主

  • Author:おはりばこ店主
  • おはりばこ店主です。
    花嫁さんや成人式・卒業式、七五三などのハレの髪飾りやかんざしを、京都からお届けします。

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索