町家のお手入れその2~荏胡麻(えごま)油編~

弁柄塗りが無事に終わりましたら、続きましては油引きです。
油ッ気が抜けてカスカスになった木に、艶と潤いを与え、若さを取り戻します。
基礎化粧のようなものですね。

使うのは、荏胡麻(えごま)油。
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乾くと表面が酸化して固まる乾性油。割とサラサラしていて塗りやすく、、匂いも懐かしい匂いです。
荏胡麻油も柿渋と同じように、ウェスに含ませて拭くように塗っていきます。
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右側のさんが油を拭いた箇所。
長年放置されてきて乾いた木は、面白いように油を吸います。

出格子のガラス戸と、玄関のガラス戸を油で吹きます。
一つずつ慎重にガラスをはずしてから、丁寧に拭いていきます。すると・・・。

【before】
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木目がアバラのように浮き出し、干からびてやせ細っていた木枠が。

【after】
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なんということでしょう!
飴色の木目がふくよかに浮かび上がり、瑞々しい木枠が柱の黒をよりいっそう引き立てています。
油一つでここまで変わるのですね。

柿渋が乾いたら、上からコーティングするように荏胡麻油で塗ってやります。
黒により光沢が出来、雨をはじいてくれるのだそうですよ。

柿渋・弁柄・荏胡麻油によって、防虫・防水と同時に木に栄養を与え、着色まで出来たわけです。
しかも、体にも地球にも優しく。
ペンキやニスもいいですが、長く使うものですし、少々お値段が張っても手間がかかっても、天然塗料を使うが吉。
なんといっても、山中油店さんの楽しいこと。
油のことならなんでも、という具合で、建築用油はもちろんのこと、食用油も幅広く取り揃えたらっしゃいます。
しかも、どんなことでもとても親切に教えてくださいますよ。


そうそう、柿渋とベンガラの目安について。
おはりばこの間口は二間半ですので、それを参考に。

柿渋・・・一升
紅殻・・・250g

今回は実験の意味もあり、全部混ぜてみました。
結構な量の塗料が出来ましたが、実際使ったのは三分の一程度だったと思います。
もっとも、もともと黒い塗装がしてあるものに補修的に塗っただけですので、一回塗ったのみ。
白木を塗るなら、3~7回くらい何度も重ねて塗ってやる必要があるようです。
その場合は、使う分だけ混ぜるようにして、柿渋には水を少し足してから蓋をして保存するのがいいようです。
固まってしまいますのでね。

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