さて、たまには布の話でもしようか。

馬鹿も休み休み、という言葉があるように、たまには古布小間物屋らしく布の話でもしてみましょう。

今日工房から上がってきたとある商品を見て、スタッフアサミが思わず嬌声をあげました。
名刺入れティッシュケースに使われた、絹更紗の生地です。更紗ってなに?という方はこちら
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着物の布なのに、異国情緒漂うこの文様。
これは、更紗の中でもかなりメジャーな、通称「紋尽くし手」と呼ばれる文様です。

小紋手の一種に分けられるこの紋尽くし手は、日本向けに作られた日本人好みの柄行だったようで、少しずつ柄を変えながら様々な種類が作られたそうです。
江戸時代の渡りの更紗を集めた見本帖、「古雅佐羅紗帖」には、「藍地華蔓手」として掲載されています。
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おそらく、家紋を散りばめた日本の「紋尽く文様」を参考に作られたのでしょう。

店主が冬になると愛用している更紗の着物にも、似たものがあります。
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篭目文様のなかに、紋が散りばめられた紋尽くし手です。
丸い紋を散りばめた小紋手は、一つ一つの家紋がシンプルで思い入れがある日本人にとって、とても親しみやすい文様だったのでしょうね。

さて、ここでもう一度この紋尽くし手をじっくり眺めてみてください。
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どこかで見たことありませんか・・・・・・






そう、あのLVのモノグラムにそっくりです。
あのモノグラムは、ジャポニズム全盛の頃に、日本の家紋尽くしを参考に作られたという説があります。
こちらに面白い考察があります。ぜひご一読を。
http://homepage2.nifty.com/montake/kabegami14.htm

更紗の面白さは、布いっぱいに埋め尽くされた抽象的な謎の文様の妙にあると思います。

延々と続く幾何学文様はいったい何の意味を持っているのか?
もともとはどんな文様だったのか?
どこの国から来た文様なのか?
ひょっとしてただの職人の思いつき?

眺めながらそんなことを考えていると、染の滲みや柄のずれにだんだん愛おしさを覚えてくるのです。

で、いつになったら男物更紗小物の新商品が発売されるのか、と。
少しずつ布を集めたのはいいのですが、愛おしさに挟みをなかなか入れられず今日までやってきましたが、ついに男持ちの新商品を世に出します。


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人呼んで「男持ち懐中親子がま口財布」

詳細は次回にて!

コメント

こんにちは^^ お久しぶりです。
素敵な柄のお財布ですね~。私も更紗は大好きです。
ヴィトンの柄が・・・というのもビックリでした。
ところでタイムリーなことに、今京都の“細見美術館”で
『インドネシア更紗のすべて ─伝統と融合の芸術』展が9/15まで
開催されていますよv-221
ぜひ行こうと思っている展覧会です^^ 
おススメ v-219

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展覧会のURL忘れてました(^^;
 コチラです→http://www.emuseum.or.jp/exhibition/index.html

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わぉ~!
かっこいいがま口ですね…。
…もしや、もしや、お口の中の第2のがま口は、
硬貨1本分、ずらりと並べて収納できるというヤツでは…☆?

次回の特集が楽しみです。

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宇ゐ様

細見美術館、すごく興味あります。
インドネシア更紗は更紗の原点ですからね。
細見さん所有の、山東京伝「江戸風俗図巻」も非常に気になります・・・。


招き猫様

硬貨一本分?
そんなのできるがま口があるのですか!
それはしらなんだ。
でもそんな大きくないんですよね・・・。
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