日食旅行顛末記 阿蘇~岩戸神社編

日食を見終えて、集まった同士たちはそれぞれの目的地へ向かうことになり、店主はあめしゅうのキャラバンに相乗りし、鹿児島中央駅で落としてもらうことになりました。

さあここからは何の予定も決まっていない3日間。
屋久島へ向かうというあめしゅうたちとここで別れ、北へ向かうべくレンタカーを一台手配しました。

せっかく日食を見たのだから、日食の神様が奉られている高千穂は岩戸神社を目的地に、湯治場の道草を食いながらフラフラと北上することにしました。

桜島を右手に見ながら、ひたすら北上。
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暮れ六つの鐘を聞く頃に、阿蘇に到着し、とりあえず湯を浴びました。
思えば九州は温泉だらけ。
枕崎でも、京都の銭湯より安い温泉に漬かったっけ。
身も心もふやけたら、辺りの安宿に投宿しました。


明けて23日。
前日の雲が去った抜けるような青空が恨めしくもありますが、阿蘇の稜線を堪能するには申し分の無いお日和です。
朝の早いうちから車を出し、なだらかな阿蘇の道をひた走ります。

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3年ぶりの阿蘇山。
大きなカルデラの臍に立つと、まるで大きな丸盆に転がったゴマ粒のような心持になります。
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牧歌的、とはこういう景色を言うのでしょう。


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火の鳥の棲家のような硫黄風呂を見物し、阿蘇のエネルギーを全身に吸収。
こういう景色を見ていると、数々の神話が九州から生まれたことも納得がいきます。
有史開闢以来の歴史である京都とは、また違った日本の表情です。

帰りがけに地獄温泉に立ち寄り、人生初の混浴へいざチャレンジ!
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二時間サスペンスのような風景はもちろん望めず、人生の大先輩のお姉さま方の背中をありがたく拝んで来ました。
湯から上がり、阿蘇の名水で打ったという田舎そばを手繰りって小腹を満たしたら、いざ高千穂へ向けて出発です。

ここでも適当な宿を見つけて荷物をおっぽり出すと、一杯引っ掛けてから夜8時から毎日やっているという夜神楽を身に高千穂神社へと足を向けます。
ここは神々の里高千穂。
いたるところに小さな祠やお社があり、日本の原風景が残っています。
日本各地に伝わるお神楽も、この地が発祥なのだとか。

神楽堂で500円を支払い中に入ると、舞台の上では神楽の真っ最中。
演目は、天照大神が天岩戸に隠れてしまい、いかにしてお出ましいただくかを思案しているところ。
つい前日に天照大神が月の影にお隠れになったところを見たばかり。
神話に形を変えて、2日連続の日食見物です。

力持ちのスサノオが天岩戸をえいっと取っ払うと、
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アマテラス様がお出ましに。

このお神楽、とても動きには迫力があり、演出も面白く、最後には観客も巻き込んでの質の高いエンターテイメントに仕上がっていました。
神主様の解説もお人柄も相まって非常に興味深く拝聴でき、地元の方がお神楽を大事にされているご様子を伺うことが出来ました。

よし、次の日は岩戸神社へ行って、岩戸隠れの現場を見に行こう。
そう決めて眠りに就きました。

次の日も早くに目を覚まし、朝のうちから岩戸神社へ向かいます。
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朝の神社は気持ちが良い。
山間の神社ならなおさらです。
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社務所でお願いして、天岩戸を川越しに遥拝できる本殿の裏に案内していただきました。
結界を超え、谷を望むと、木々に覆われた大きな岩が見えます。
直接見ることは出来ませんが、ここがこの神社のご神体、天岩戸です。

八百万の神々が、いかにアマテラスにお出ましいただくかをご相談あそばしたという、天安河原(あまのやすがわら)へと向かいます。
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岩戸神社の結界を出て川沿いに谷を奥に進んでいきます。
道中に石を積みながら行くと願いが叶うということで、小石を見つけては路傍に積んでいきます。
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そして到着。
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洞穴の中には鳥居があり、周りには見渡す限り詰まれた、石、石、石。
単品で転がっている石を見つけるのが難しいほどです。

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河原の石というのは、すべからく誰の意思も介さずに転がっていて然るべきものですが、この洞穴では見止められる全ての石が、人間の手によってその人の念と共に積み上げられているわけで、神々しさと共にある種の俗々しさも漂う尋常ならざる光景が広がっています。
蹴躓いて積み上げられた石を崩してはならないというプレッシャーが足元を覆います。


もののけ姫の舞台のような光景を後に、高千穂峡へと向かうべく、昼前には車を出しました。
山間の旅はまだまだ続きます。


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